今年3月のコロナ暴落ではサーキットブレーカーが3回も発動
今から約7カ月前の今年3月中旬、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済停滞の懸念等により、世界中の株価が暴落しました。
特に、最大規模の米国株式市場での暴落は凄まじく、2週間(10営業日)でサーキットブレーカーが3回も発動される緊急異常事態となりました。一連の株価暴落は、まだ多くの人が鮮明に記憶していると思われ、株式投資のリスクの大きさを改めて認識したことと推察します。
なお、詳細は省略しますが、サーキットブレーカーとは株価指数が大幅下落した時、強制的に一定時間の取引停止が施される制度で(米国市場では15分間停止)、個別銘柄のストップ安・ストップ高とは全く異なる制度です。
これが発動される時は、まぎれもなく暴落、いや、大暴落と見ていいでしょう。ちなみに、米国市場では現行制度の下でサーキットブレーカーが発動されたのは、今回が初めてのことでした。
ところが、今から33年前には、今回の“コロナ暴落”をさらに上回る大暴落が起きました。
10月19日は、世界の金融史で絶対に忘れることができない重要な日です。1987年10月19日、米国NY市場で株価が空前絶後の暴落となりました。いわゆる「ブラックマンデー(Black Monday)」と呼ばれるこの日、たった1日における下落率▲22.6%は、今も破られていない“不滅の大記録”です。
若い世代の方々は、当時のことを知らない人も多いはずですから、まずは、改めて「ブラックマンデー」を振り返ってみましょう。
1987年10月19日の月曜日に起きた空前絶後の大暴落
1987年10月19日、ごく普通の週末が終わり、ごく普通の週明けを迎えていました。しかし、NY市場が開くと大量の売り注文が殺到し、全く値が付かない状況となります。そして、寄り付いた後も“売りが売りを呼ぶ”連鎖となり、史上最大の暴落を記録しました。