「下落率」に比べて重要度の低い「下落幅」を見てみる

なお、ご参考までに、現在までの1日におけるNYダウ下落幅トップ10も掲載しておきましょう。カッコ内は下落率です。

  • 第1位:2020年 3月16日 ▲2,999ドル(▲12.9%)
  • 第2位:2020年 3月12日 ▲2,353ドル(▲10.0%)
  • 第3位:2020年 3月  9日 ▲2,014ドル(▲7.8%)
  • 第4位:2020年 6月11日 ▲1,862ドル(▲6.9%)
  • 第5位:2020年 3月11日 ▲1,465ドル(▲5.9%)
  • 第6位:2020年 3月18日 ▲1,338ドル(▲6.3%)
  • 第7位:2020年 2月27日 ▲1,191ドル(▲4.4%)
  • 第8位:2018年 2月  5日 ▲1,175ドル(▲4.6%)
  • 第9位:2018年 2月  8日 ▲1,033ドル(▲4.1%)
  • 第10位:2020年 2月24日 ▲1,032ドル(▲3.6%)

下落幅で議論するのはあまり意味がなく、当然、下落率で見るべきです。ただ、それでも、コロナ暴落の記録が目立ちます。12年前のリーマンショック時にも大きな下落幅と下落率が記録されましたが、今回のコロナ暴落はそれを上回りました。

ブラックマンデー翌日、日経平均株価も大暴落

さて、33年前のブラックマンデーは世界に波及しました。日本も例外ではなく、翌日(10月20日)の東京市場は大暴落となりました。

この日の日経平均株価の下落率▲14.9%は、今でも1日に記録した最大の下落率として記録されています。そして、日本だけでなく、世界中の金融市場を大混乱に陥れました。それが、この「ブラックマンデー」だったのです。

ちなみに、あくまでも仮定の話になりますが、現在のNYダウがブラックマンデーと同じ下落率になると、1日で約▲6,500ドルの下落、日経平均株価の場合は約▲3,500円の下落となります。ただし、現在では前述したサーキットブレーカー制度の導入や個別株の値幅制限強化により、ここまでの大暴落発生はないと見られます。

しかしながら、今年3月の米国市場で“まさか”という状況が度々起きていることから、決して舐めてかかってはいけないでしょう。