少子高齢化がより一層顕著になっている昨今、「子供は宝」というようにこれからの日本を支えてくれる大切な存在です。

ただ子育てにはお金がかかるとも言われ、子育て世帯のお金の悩みは尽きません。

逆に言えば、お金のことを真剣に考えられるのが結婚や出産というライフイベントがあるからで、気づいたときがチャンスとも言えます。

今回は、教育費として子育て世代でいくらになるのかを確認しながら、お金の増やし方のポイントについて解説します。

子育て費用は“養育費”と“教育費”の大きく2つ

まずは子育てで発生する費用について確認してみましょう。
子育て費用には、生活費として負担する養育費と教育機関に対しての学費である教育費のざっくり2つに分けられます。

まずは生活費の部分である養育費はいくらかかるのでしょうか。

金融広報中央委員の「金融教育プログラム」の中の「7.高等学校における金融教育」において、経済設計のための統計参考資料によると、基本的養育費(出所:AIU保険会社「現代子育て経済考」2005年版)は下記のようになっています。

  • 出産・育児費用:約91万円
  • 22年間の食費:約671万円
  • 22年間の衣料費:約141万円
  • 22年間の保険医療・理容美容費:約193万円
  • 22年間のおこづかい費:約451万円
  • 子どもの私的所有物代:約93万円

合計:約1640万円

合計金額にしてみると大きな数字ですが、月額で考えると約6万円です。養育費は、このくらいの金額だということがわかりました。

では気になる教育費についてはどうでしょう。

教育費は様々

ソニー生命保険株式会社が2020年3月公表した、「子どもの教育資金に関する調査」(大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1000名)によると、≪老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい≫では63.8%の結果となっています。

それだけ教育に熱心なご家庭が多いということがわかります。

ここからは文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査の結果について」を参考に、教育費について確認してみましょう。

公立と私立で教育費はどのくらい違うのか

幼稚園3歳から高等学校3学年までの15年間の学習費総額を公立と私立の場合で比べてみましょう。

  • 公立幼稚園:649,088円
  • 公立小学校:1,926,809円
  • 公立中学校:1,462,113円
  • 公立高等学校:1,372,072円
  • 私立幼稚園:1,584,777円
  • 私立小学校:9,592,145円
  • 私立中学校:4,217,172円
  • 私立高等学校:2,904,230円

このように公立、私立では約2倍~5倍ほどの違いがあり、どのような進路になるかによって必要となる金額は大きく異なってくるということがわかります。

またここでの学習費総額とは「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」の構成となっており、「学校外活動費」には塾や習い事が該当します。

「学校外活動費」である塾や習い事の費用も決して少なくありませんから、見逃せません。一番出ていくお金が増える時期も公立と私立では異なることがわかります。

公立の場合は、中学3年生で最も多くなるのに対して、私立の場合は小学校6年生時となっています。

ここでも公立に通うか、私立に通うかで必要になる時期が変わりますので、いずれにしても早めに教育費を備えておきたいところです。

大学進学で教育費はどう変わる

大学に通わせるとなると一般的には、教育費の負担が大きくなるというイメージですが、どのように教育費が変化するのかを確認していきましょう。

進学先が国公立、私立、また文系理系、自宅通学になるか自宅外になるかで費用は大きく変わっていきますし、私立では大学によって学費の差があります。

ここからは日本政策金融公庫「令和元年度『教育費負担の実態調査結果』」を参考に、平均としての学費を確認していきましょう。

尚、入学費用には受験費用(受験したすべての学校・学部にかかるもの)、学校納付金(入学金、寄付金、学校債など入学時に学校に支払った費用)、入学しなかった学校への納付金が含まれ、在学費用には学校教育費として授業料、通学費、その他教科書代・教材費、施設設備費などが、家庭教育費として学習塾や家庭教師の月謝、通信教育費や習い事にかかる費用が含まれています。

国公立大学の場合

  • 入学費用(初年度):約71.4万円
  • 在学費用(1年~4年):約428万円
  • 4年間合計:499.4万円

私立大学文系の場合

  • 入学費用(初年度):約86.6万円
  • 在学費用(1年~4年):約630.4万円
  • 4年間合計:約717万円

私立大学理系の場合

  • 入学費用(初年度):約84.5万円
  • 在学費用(1年~4年):約737.2万円
  • 4年間合計:約821.7万円

そして、私立大学医歯系学部については文部科学省の「平成30年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員一人当たり)の調査結果について」参考に確認してみます。

私立大学医歯系学部の場合

  • 入学費用(初年度):約482万円
  • 在学費用(2年~6年):約1874万円
  • 合計:約2356万円

このように大学でも国公立と私立では学費の差が顕著であり、さらに医歯系になると、その金額は6年間とは言えかなりの金額になっています。

また見逃せないこととして、上記にあげた金額は自宅通学の場合であり、自宅外となった場合、仕送りの平均が月額8.5万円で年間平均約102万円となっている点です。

自宅外を選択した場合、仕送りの金額が上乗せされますので注意が必要となります。

進学パターン別に見る教育費はいくらか

ここまで幼稚園から大学までの教育費を確認してきました。
この項では進学パターン別に教育費はいくらになるのかみていきましょう。

すべて国公立の場合

  • 公立幼稚園:約64.9万円
  • 公立小学校:約192.6万円
  • 公立中学校:約146.2万円
  • 公立高等学校:約137.2万円
  • 国立大学:約499.4万円
  • 合計:約1040.3万円

すべて私立の場合(※私大文系)

  • 私立幼稚園:約158.4万円
  • 私立小学校:約959.2万円
  • 私立中学校:約421.7万円
  • 私立高等学校:約290.4万円
  • 私立大学文系:約717万円
  • 合計:約2546.7万円

すべて私立の場合(※私大理系)

  • 合計:約2651.4万円

国公立だけで進学すれば合計金額は約1000万円ですが、私立と公立の組み合わせとなった場合は金額が上乗せされ、すべて私立となった場合や医歯系などに進学した場合は、金額がかなり大きくなっていきます。

また仕送り分が入っていないこと、お子様1人あたりの金額であることから、実際準備する金額は多めに用意する必要があることがわかります。

国の制度や市区町村の制度をうまく利用する

養育費に教育費と負担するお金はなかなかのものでした。

ただ現在は少子高齢化も影響して、国の幼児教育・保育の無償化や、高等教育の無償化が開始されています。

また地方自治体によって、子どもの医療費に対する助成が受けられるところもあるなど、子どもを持つ家庭にとっての支援は充実してきています。

このような制度を上手く利用するのも教育費の負担を減らすことにつながります。

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教育費を効率的に増やしていくには

昨今は晩婚化や40歳代での出産も珍しくありません。

自分の老後資金と子どもの教育費の準備が重なってしまう可能性もあります。

そこで必要なのは預貯金だけでなく、保険や株式や投資信託など資産運用が出来る金融商品を持っておくことです。

毎月少額からのつみたて投資であれば家計をそれほど圧迫することはないでしょう。

ただし資産運用は時間をかければかけるほどリターンが安定していきますので、ぜひ早めに始めていただくことがおすすめです。

どの金融商品を持てばよいか分からないという方はお金のアドバイザーに頼るという方法もありますので、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

まとめにかえて

子どもにはお金に関係なく好きなことをさせたいと思うのが親心だと思います。
お金がかかると悲観している暇はありません。
今から出来ることがたくさんありますので、ぜひ行動にうつしてみてはいかがでしょうか。

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参考資料