さいごに
この数字を見て、「平均額がこのくらいなら、70代以上のほとんどの人が2,000万円前後は持っているってこと?」と考えるのは自然なことでしょう。ただ、冒頭で触れた、高齢者の生活保護受給の多さのような現実もあるわけです。
この「同世代間の格差」、あなたはどう捉えますか?
冒頭で述べたとおり、ひとそれぞれ状況は異なれど、「現役時代の貯蓄・資産運用」も大きな要因と考えることは一理あるのではないでしょうか。
現役世代は、コロナとの共存を求められる時代にはたらき続けていくわけです。とりわけ、雇用環境・就労形態といった、「仕事」を取り巻く状況は激しい変化の時期にあります。
収入アップに期待しにくい中、マイホーム購入・子どもの進学といったライフイベントへの出費が重なる世帯からは、「貯蓄どころではない」という本音もこぼれます。
でも、「働いて稼げる」現役世代だからこそ、常に一歩先の自分がどうなるかを見据えて行動したいものです。今後、再び深刻な感染症や災害が訪れることはじゅうぶん考えられます。不測の事態にも対応できる、しなやかなマネープランを意識していくことが大切となるでしょう。
【参考】
「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」総務省統計局
「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」金融庁
「老後に2000万円貯蓄でも足りない!誰も口にしない理由と背景」LIMO
「生活保護の半数は65歳以上!「老後不安」脱出の3つのコツ」LIMO
「定年後の70代が「お金持ち」は本当か。70代の貯蓄額からわかること」LIMO
LIMO編集部