債券市場

債券価格は7月以降、弱含みの展開

インド国債市場は、2019年12月下旬以降、世界的な金融緩和の流れ、国内ではインド準備銀行(中央銀行)による利下げを受けて、上昇(利回りは低下)基調をたどってきたが、2020年7月以降は、追加利下げ観測の後退などから軟調(利回りは上昇)な展開となっている(9月25日現在)。

HSBC投信の債券運用戦略

インド債券市場は、グローバル投資家にとり良好な投資機会を提供している。新型コロナウイルスによる経済的混乱が収束すれば、インド経済は再び優位性を取り戻すと思われる。インドの国債の相対的に高い利回り水準にも妙味がある。

インド債券の運用においては、引き続きインドルピー建国債に重点を置いて投資を行っている。また、短中期のインドルピー建社債を選好している。一方、米ドル建インド債券には慎重な姿勢を維持する。

為替市場

インドルピーは9月に入り対米ドルでは軟調、対円ではレンジ相場続く

インドルピーは対米ドル、対円ともに、本年2月下旬から3月にかけて、新型コロナウィルスの感染者の世界的な広がりを受けた投資家のリスク回避志向の高まりを背景に、他の新興国通貨とともに急落した。その後は、対米ドルでは上昇に転じたが9月以降は売り優勢の展開、対円ではレンジ相場を続けている(9月25日現在)。

インドルピー相場は、短期的には新型コロナウイルスの感染状況を巡り不安定な動きとなる可能性があるが、長期的には、相対的に良好な経済ファンダメンタルズや潤沢な外貨準備高が支援材料となり、堅調な展開が予想される。