株式市場

3月下旬から戻り相場が続くも9月に入りやや売り優勢の展開に

インド株式市場は、2020年2月下旬から、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした世界的な株安を受けて急落した。3月下旬以降は、欧米における感染拡大ペースの鈍化と経済活動の段階的再開を背景に世界の株式市場が反発する中で、インド株式市場も上昇に転じた。しかし9月に入り、国内における新型コロナウイルスのさらなる感染拡大や財政悪化懸念などから、やや売り優勢の展開となっている(9月25日現在)。

インド国内では、3月下旬に導入されたロックダウン(都市封鎖)が6月以降は徐々に緩和されているが、新型コロナウイルスの感染拡大は依然収まっていない。

HSBC投信の株式運用戦略

インド株式市場は短期的には新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、不安定な展開を続ける可能性がある。また、当面は感染予防対策が国内の経済活動に悪影響を及ぼすことが見込まれる。

インド経済は当面は厳しい局面を迎えそうだが、当社は長期的にはインド株式市場に対する強気の見方を維持している。インド経済の成長ポテンシャルは高く、構造改革の進展から、長期的に成長率は高まると見られている。与党インド人民党(BJP)が安定した政治基盤のもとで高成長・構造改革路線を継続すると見込まれることも、株式市場にとり強力なサポート要因となる。

インド株式の運用では、持続的な収益成長性を有しながらバリュエーションに割安感のある銘柄を選別する。業種別には一般消費財と不動産をオーバーウェイトとし、エネルギー、ヘルスケアをアンダーウェイトとしている。またインフラ関連銘柄は、第2期モディ政権が推進するインフラ投資計画の恩恵を受けると見込まれる。