世代別の平均貯蓄額と将来への不安は

まず、年金はいったいどのくらいもらえるのでしょうか。日本年金機構「令和2年4月分からの年金額等について
によると、令和2年4月分からの年金額は、国民年金(老齢基礎年金・満額)が65,141円、厚生年金(夫婦二人分の老齢基礎年金を含む)が220,724円です。

一方で、世代別の貯蓄額はいくらあるのでしょう。金融広報中央委員会が取りまとめている「家計の金融行動関する世論調査」〔二人以上世帯調査〕各種分類別データ内の「金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)」から平均貯蓄額を見ると以下のようになります。

【40代】694万円(中央値365万円)
【50代】1,194万円(中央値600万円)
【60代】1,635万円(中央値650万円)
【70代以上】1,314万円(中央値460万円)

老後2,000万円必要になるという試算が話題になったこともありますが、最も貯蓄の多い60代でもそこまで達していないことが分かります。

また、同調査によると老後について「心配である」と回答した世帯は81.2%。老後の生活費の収入源として「公的年金」をあげた世帯は79.1%でしたが、一方で「(年金では)日常生活をまかなうのも難しい」と答えた世帯は47.3%にのぼり、年金だけに頼る生活への不安感がうかがい知れる結果となっています。