そんな仲良しグループにほころびが見えはじめたのは、ダンスの発表会前。

「発表会での立ち位置が決定した、と先生から連絡がありました。センターは毎回ダンスが上手なCさんの娘なので、今回もそうだろうと思っていたのですが、なんとうちの子がセンターに抜擢されたんです」

毎日熱心に練習を頑張っていた娘がうれしそうに顔を輝かせるのを見て、Aさんは娘を抱きしめて「おめでとう、よく頑張ったね」とみんなの前で褒めてあげました。ママさんたちも口々によかったねと言ってくれていたので、すっかり舞い上がっていた…とAさん。

「後から思うと、仲良しメンバーのママは誰一人『おめでとう』と言ってくれなかったんですよね…」

イジメは「LINE無視」から始まった

その日の夜、仲良しグループのLINEにCさんから「発表会頑張ろう!ランチでもしない?」と提案が。

みんな「賛成!」「楽しみ!」と返信。Aさんもすぐに「いつもありがとう。楽しみ!」と返事をします。その後、Cさんからランチの場所や時間の連絡LINEが入るのですが…。

「私以外の3人のメンバーだけに返信しているんです。『Dちゃん、Hちゃん、Mちゃん、ありがとう。楽しみだね』『Dちゃん、Hちゃん、Mちゃん、場所はXXでいい?』という具合に…。最初は私の名前の記載漏れかな?とも思ったのですが、全員に返信するのにわざわざ名指ししないですよね?『あぁ、メンバーに私は入っていないんだ』と察しました」

それからもAさんがまるでいないかのようにLINEのやり取りをするメンバー。

「無視されているんだ…と思うとすごく辛かったのですが、グループLINEを退会すると何を言われるかわからない、という恐怖と、何かの誤解だから、きっとまた仲良くなれるはず…という思いもあったので、LINEには参加したままでした」