学力の高い子に嫌味を言うのはなぜ?

地方全般に言えることではありませんが、首都圏や近畿圏のように中学受験が浸透していない地域では、小学校時代に良く勉強している子や際立って勉強ができる子を目の敵にするような無意味な偏見が残っていることもあります。「こんな早くから勉強させなくても」という空気が優勢なのです。

地方の新興住宅街の近くの塾に勤務していた時には、小学生の子どもを塾に通わせることで「教育ママ」と陰口を叩かれていた保護者がいました。その反対に、周囲の声を聞いて「子どもを通塾させるのは早すぎたのではないか」と悩む保護者もいました。

もちろん親によりけりなのですが、地方では「小学生は伸び伸びと過ごすもの」という考えを持つ人も少なくありません。また、大学進学で子や孫が地元を離れてしまうことに否定的で、高等教育に嫌悪感を抱く年配の方も存在しています。

この考えは代々受け継がれ、祖父母がそうであったように親が学力の高い子や塾に通っている子に対して「勉強ばかりしていて可哀そう」などと家庭内で口にしていると、子どももその考えに染まってしまいます。そして、無意識のうちに勉強のできる子に対する嫌味を口にしてしまうのでしょう。

アクティブラーニングで変わる学習環境

「子どもは外で遊ぶもの」「運動能力が高い子が褒められる」という雰囲気は、小学校高学年や中学校になると大きく変わっていきますが、小学校6年間の子どもへの影響は無視できません。日頃から我が子の様子を観察し、少しでも気になる言動があればじっくり耳を傾けてみることも必要です。

また、今でも一斉授業スタイルが軸ではありますが、文部科学省の教育改革によりアクティブラーニングが導入されています。