4月上旬以降、近年まれに見る活況な商いが続く新興株式市場

ご存知の方も多いと思いますが、株式市場は大きく「大型株式市場」(主に東証1部)と、「新興株式市場」(東証マザーズ、ジャスダック等)に分けられます。

このうち、後者の新興市場は、外国人投資家や機関投資家による売買は非常に少なく、大部分が個人投資家によるものです。なぜならば、新興市場に属する企業には、流動性が低い、無配が多い、赤字決算が長期間に渡る等々の理由から、機関投資家が売買できる基準を満たさない銘柄が多いためです。

もっとも、新興市場は発展途上の企業が将来の大きな成長に向けた資金調達を行うマーケットなので、仕方ないと言えば仕方ないことなのです。事実、この新興市場で調達した資金を活かし、その後に“大化け”した銘柄も決して少なくありません。多くの個人投資家は、こうした“大きな夢”に投資しているのです。

さて、前置きが長くなりましたが、その新興市場は4月上旬以降、近年にない活況な商いが続いています。具体的には、新興市場で最大規模を誇る東証マザーズにおける1日の売買代金は、今年4月14日以降、91日連続で1,000億円を超えており、ここ10日間は2,000億円も超えています(8月27日現在)。また、3,000億円を超える日も出ています。

実は、これは特筆すべき変化なのです。東証マザーズでは、売買代金が1,000億円を超えると概ね“活況”という状況にありますが、振り返ると、4月上旬以前は1,000億円を超える日は非常に少なく、500億円台の日が続いたりしました。しかしながら、4月上旬を境にして市場参加者が大幅増加となり、活況な相場へと変貌したのです。