いまだに客足は鈍く、この先どうなるのか不安だと呟いていましたが、彼女にとって唯一の救いは私立大学に通っていた子どもが卒業した直後で学費の心配がないことだと話をしていたのが印象的でした。

一方、生活用品の製造工場にパート勤務している同じく身内のBさんには真逆のことが起きたのです。Bさんは、定時帰宅できるアットホームな職場環境を気に入り長年勤めていました。

しかしコロナ禍で一気に製品が底をつき、工場は24時間体制でフル稼動。残業を頼まれるなど猛烈に忙しくなったとぼやいていました。そんなBさんにはお子さんが2人いますが、世帯収入の激減はなく習い事の断捨離は考えていないそうです。

習い事の断捨離を迫られたら子どもと話し合いをする必要も

子どもも学校生活で手洗いうがいの励行やマスク着用を義務付けられ、自分たちを取り巻く環境が急激に変化したことを知っています。経済活動の落ち込み、特に飲食業・観光業へのダメージはニュースなどでも報じられており、子どもでも「お給料が減っている人がいる」ということを理解できるでしょう。

習い事の断捨離をする必要に迫られたら、子どもにも率直に伝えて話し合いをしていくことが大切です。前代未聞のコロナ禍の中、「収入が減る」ということを恥じず、親子で難局を乗り越えられるよう知恵を絞っていきましょう。

中山 まち子