黙って聞きっぱなしにならない
同記事(※)を執筆した辻口 寛一氏によると、「黙って聞きっぱなしになってはいけない」といいます。ペラペラ一方的に話す人はすなわち、相手のうんざりした気持ちに気付かない人であり、黙っているとドンドン話し続けるので時間を奪い続けられるだけとのことです。そのため、「指揮者のように(聞き手が)話し手をコントロールする」必要があるのです。
辻口氏は、人間は同じ話をする上で『「記憶のわだち」ができる』と言います。同じ話をいろんな人にするうちに、ドンドン「わだち」は洗練されていき、話している側も気持ちよく雄弁に語る感覚を覚えるのです。放置してしまうと、相手はこの「わだち」をなぞってペラペラと話し続けてしまいますから、聞き手が意識してこの「わだち」を遮断する必要があるとのことです。
会議は「話したいこと」ではなく「必要なこと」を話すもの
個人的にはこうしたおしゃべりな人の傾向として、「必要なこと」ではなく「話したいこと」をひたすらしゃべると感じます。
たとえば会議の場を設ける意味合いとしては、「結論を出す」のがその最たる目的です。しかし、本人が話したいことに終止すると「自分はこう思う」「過去にはこんなことがあった」と極めて主観的な意見だけを言い続けることになり、結論を出すための会議がおしゃべりの場になってしまうのです。
筆者が会社員時代には、こうした迷惑な「時間泥棒」がいましたので、いつも参加者はその人がひとしきり満足するまで「独壇場」に付き合わされ、望まぬ残業になってしまってうんざりしてきたものです。
それでは次の章では、具体的に平和的に話を止める技術を紹介します。