このように、仕事をリタイアして老後生活に突入する年齢を目前にしている50歳代でも、金融資産保有額の中央値は600万円、そして約2割の世帯は金融資産を持たない状態だということがわかります。

株や投資信託などで資産運用をしていたり、まとまった退職金が期待できるケースなど、将来的に得られると見込まれる何らかの資金があれば良いのですが、そうでない場合には定年後にも仕事に就くなどして、必要な分の収入を確保していかなければならない可能性も出てくるでしょう。

2020年の目標貯蓄額は「100万円以上200万円未満」が最多

「老後は悠々自適に暮らしたい」と思っている方は、仕事を辞めるまでに毎年どれくらいの貯蓄ができるかにかかっています。2020年も残すところ半年を切りましたが、みなさんは新年に立てた目標通りの貯蓄ができているでしょうか?

昨年12月に株式会社じぶん銀行が行った「資産運用に関するアンケート」の中では、2020年の1年間で目標とする貯蓄額について聞いており、その中で最も多かった回答は、「100万以上200万円未満(26.6%)」でした。次に「50万円以上100万円未満(24.2%)」と続いており、約半数の人が2020年の間に50万円~200万円ほど貯蓄を増やそうと計画していたことがわかります。

特に今年は2020年という節目の年のため、年初には「頑張って貯蓄しよう!」と張り切っていた方も、新型コロナウイルスの影響を受け、現状は思うように貯蓄が増えていないという人も少なくないかもしれませんね。かくいう筆者も、今年の目標としている貯蓄額に対する実際の貯蓄額は散々なものです(具体的な金額は控えさせてください…)。