「去年の新入社員の女性にそんな話をしたら、どんなに地味な仕事にも学びがあると信じて前向きに、そして熱心に取り組んでいた。『自分の言葉が響いたんだな』と思って、サポートしてあげたくなったし、ミスがあったらフォローもしてあげようかなという気になる」とのこと。

自分の言葉を受け止めてくれるというのは、教える立場の人からするとうれしく思うものですよね。育て甲斐があると感じて、肩入れしてしまうのも無理はないでしょう。

コミュニケーションを積極的に取ってくれる

では、上司の立場にある人はどう考えているのでしょう。「向こうからコミュニケーションを取ってきてくれる新入社員っていいよね」と話すのは、金融機関で部長職に就いているCさんです。

「会社の度重なるハラスメント防止研修で、いまの20代、30代の人たちとコミュニケーションを取ることがちょっと怖い。特に女性には距離を感じてしまう。もちろん彼女たちが悪いわけではなく、ハラスメント行為をなくすために幾度となくハラスメント防止研修をしているのだけれど、ハラスメント行為の定義が曖昧すぎて、こちらは距離を取るしかない」と言います。

「飲み会に誘うのも、Zoomでビデオをオンにして会議をしようと伝えるのもハラスメントになりうるらしいので自分から言い出せない。うちは4月以降ずっと在宅勤務が続いていて、オンラインツールを使って仕事を教えたり打ち合わせや会議をしたりしているので、部署に配属された新入社員の顔すらしっかり覚えられていない状態」とため息をつきます。