資産を守る「出口戦略」

では大きな相場の変動があったときはどう対処すればいいのでしょうか。これは出口戦略を作り、感情に流されずそれを守ることにつきます。

長期運用であっても、「元本に対して〇%の利益が取れなくなったら売る」「過去3カ月の高値から〇%下げたら売る」などのルールを作り、ルールが発動したら迷わずに手じまいする、という方法がありますね。アラートが近づいてきたら売る準備をしておき、ルールに触れたらできるだけ早く売るようにします。自分の作ったルールで自分の資産計画を守りましょう。

また、長期運用に限らず、出口戦略は持っておくべきものです。できれば商品を仕込む前から決めておくといいでしょう。

ある株が「2年で少しずつ10%上昇する」と予想した場合を考えてみます。予想が間違えていたと判断できるとき、「5%損失が出た」「1年で1%上がっていない」「想定外のニュースが出た」などのタイミングが売り時です。

損切りには心理的なハードルを感じるケースが多いですし、損が出ていない状態で売ることも難しいことです。しかし、予想に反し、利益が出ない(出にくい)ということ分かった場合、損切りすることで、別の投資で利益を上げたり、損失を取り戻す機会を作ることができます。