葬儀や終活にまつわる体験談
ではここで、実際に終活に取り組んでいる人の体験談を聞いてみましょう。
お墓の購入
「終活の一環として、自分のお墓をすでに購入しています。霊園の場所は家族と相談し、お墓のデザインは私が決めました。ちょっとこだわったデザインにしたので、費用は全部で170万円ほど。これを家族に負担させるとなると気が引けますが、自分が決めて自分で負担したので気が楽です。
また、お墓だけでなく、理想の葬儀について家族と話すきっかけにもなりました」
仏壇の購入
「無宗教のため、仏壇は持っていませんでした。はじめての葬儀が終わったときに、葬儀社の人が自宅に祭壇をしつらえてくれました。見た目にもまあまあ立派だし、何度もあることではないし、もうこれでいいよねと思っていました。
ところが、法要に来たお坊さんに『お仏壇はないのですか?』と言われ、そこではじめて、その祭壇は一定期間だけの簡易的なもので、家で法要をするには、別に仏壇が必要だったことを理解しました。
あわてて仏壇を買いに行きましたが、お店の方の『あまり安いものでは…』という言葉に、だんだんグレードアップしてしまい、結構な出費になりました」
相続・遺言の準備
「うちは資産家ではありませんが、資産配分で揉めないよう遺言書を作成しています。とくに気にかけたのは、近所に家を建てて頻繁に私の世話をしてくれた長男夫婦。特にお嫁さんは亡くなった私の夫を献身的に介護し、私の通院にもよく付き添ってくれていたのです。
そのお礼の気持ちを込めて、長男には少し遺産配分を多くするように記しました。弁護士に依頼したので60万円ほどかかりましたが、そのぶん大きな安心を得られたので満足しています」