FPをやっていると、「資産運用をしたいけどおすすめは?」「つみたてNISAをやりたいんだけど何から始めたらいいのかわからない」といった相談を受けたりします。そこで、まったくの投資初心者がつみたてNISAを理解し、実際に始めるまでの手順を分かりやすくお伝えします。

つみたてNISAとはなに?

まずは、つみたてNISAの簡単な説明と、なぜ投資初心者につみたてNISAがおすすめなのかをお伝えしたいと思います。

つみたてNISAとは、積み立て専用のNISA(少額投資非課税制度)のことです。投資をして利益が出た場合、利益に対して20.315%の税金がかかりますが、NISAで運用をすると非課税となります。NISAには、一般のNISAとつみたてNISAがあります。単にNISA言った場合は一般のNISAを指します。

「一般NISA」と「つみたてNISA」について(金融庁「NISAとは?」をもとに筆者作成)

※期間終了後、新たな非課税投資枠への移管(ロールオーバー)によって最大10年まで延長できます。

一般のNISAは個別の株式から投資信託まで、その金融機関が取り扱っている商品のほとんどが対象となるのに対して、つみたてNISAは投資信託のみ、しかも金融庁が選んだ積み立て投資に適した投資信託に限定されています。

そもそも「投資信託ってなんだろう」と思った人には次の項目でさらに詳しく説明しますね。

初心者が数ある投資商品の中から、安全で運用が難しくない商品を選ぶのはなかなか大変です。それをあらかじめ選んでくれているわけですから、つみたてNISAが初心者におすすめである理由の一つになります。

一般NISAは年間の上限額が120万円と大きく、非課税となる期間は5年間であるため、積極的に運用をして利益を出す“攻めの投資”に向いています。

一方、つみたてNISAは年間の上限額は40万円ですが、最長20年間非課税で投資ができるので、“ほったらかし”にしていても、時間を味方につけて利益を出したいタイプの人にとって、魅力的な投資です。当然、投資としての難易度は後者の方が低いですから、つみたてNISAが初心者に向いているもう一つの理由となります。