つみたてNISAの始め方
1.口座を開設する
まず最初に、NISA用の口座を開設しましょう。NISAは1人1口座となっています。どの金融機関の口座にしたらいいのかを選ぶ際のポイントは以下の3つです。
- ネット対応をしている金融機関
- 商品を多く取り扱っている金融機関
- 販売手数料などコストが安い金融機関
ネット証券の大手であれば、この3つが当てはまるでしょう。
金融機関を決めたら、その金融機関のウェブサイトに行き、総合口座を開設します。NISA口座は総合口座とは別枠の口座になります。そのため、先に総合口座を開設する必要がありますが、金融機関によっては、総合口座とNISA口座を同時に開設できるものもあります。
2.口座の開設手順(ネット証券の場合)
口座開設申込みの画面に行き、個人情報などの必要事項を入力します。
本人確認書類やマイナンバーカードの写真をアップロードします(郵送で送ることもできます)。
NISA口座を同時に開設できる場合は一緒に申し込みます(できない場合は総合口座開設後に申し込みます)。
数日後、証券会社から取引に必要なID・パスワードが郵送で届きます。それを使ってログインすれば総合口座の開設は完了です。NISA口座の場合は、証券会社が税務署に申請、確認した後に開設となるため、1カ月以上かかる場合があります。
3.入金手続きを行う
開設した口座に入金をします。普段利用している銀行から銀行振込で入金できますが、提携している銀行のインターネットバンキングを使うと即時入金や手数料が無料となるサービスがあるので、この機会にインターネットバンキングを申し込んでおくと便利です。
また、普段利用している銀行から毎月の積立指定日に自動で引落としてくれるサービスもあります。この場合、証券口座へ入金の必要がありません。
つみたてNISAは非課税の投資枠が年間40万円が上限であるため、月の積立額の上限は3万3,000円となります。
4.積み立てるファンドを決める
つみたてNISAで購入できる投資信託(ファンド)はあらかじめ厳選されていると言っても、182本(2020年6月29日現在)あります。その中からどれを選んだらいいのか迷うと思います。
初心者におすすめなのは、日経平均などの指数に沿って運用する「インデックスファンド」です。つみたてNISAで購入できるファンドの90%がインデックスファンドです。
また、投資信託は分散投資ができることが特徴ですが、その投資先は業種、国、資産クラス(株式、債券、不動産など)とさまざまです。これらが偏ってしまうと、メンテナンス(見直し)が必要となり、面倒になります。そのため、初心者にはバランスよく資産配分されたバランス型の投資信託がおすすめです。
もう一つ、投資信託は、購入時と保有期間、解約時にそれぞれ手数料がかかります。つみたてNISAの対象となる投資信託は購入時の手数料が無料(ノーロード)のもの、保有期間にかかる手数料である信託報酬は一定水準以下のものに限定されているため、手数料が低いものが選ばれています。
それでも、ファンドによって違いがあり、ほんの数%の違いでも、長期運用ではコストに大きな差が出ます。似た種類の複数のファンドで迷っているならば、コストの低いものを選ぶと良いでしょう。
初心者におすすめのファンド
- インデックスファンド
- バランス型
- 低コスト
まとめにかえて
最初に運用する商品と購入金額を設定してしまえば、あとは自動で積み立ててくれるつみたてNISAはまさに初心者向きの投資と言えるかもしれません。投資対象の商品についても、あらかじめ長期の積立、分散投資に適した投資信託が選ばれているため、大きく外すことはないでしょう。投資の第一歩としてつみたてNISAから始めてみてはいかがでしょうか。
参考
「つみたてNISAの概要」金融庁
「そもそも投資信託とは?」投資信託協会
「NISA(ニーサ)とは?NISA口座選び4つのポイントと使い方、ネット証券会社のNISA口座も紹介!|NISA入門」ZAI ONLINE
「つみたてNISAの対象商品」金融庁
石倉 博子