公的年金はいくらもらえるのか
年金の支給額は今後の経済成長率によって変わります。厚生労働省によると現在50代のモデル世帯が65歳になったときにもらえる年金月額は、20万~24万円ほど(経済成長率(実質<対物価>)0.0~0.9%の場合)になると予想されています(※3)。
モデル世帯とは、「夫が平均的な賃金で40年間就業し、妻が40年間専業主婦」という世帯のことです。老後に必要な生活費が22万円程度で推移していくと、年金のみで生活する世帯のなかには毎月赤字が発生するケースも出てくるでしょう。
いわゆる「老後2,000万円問題」とは
2019年に話題を集めた金融審議会の「老後2,000万円問題」とは、平均的な無職の高齢世帯で毎月約5万円の赤字が出ていることから、「20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の老後資金が必要になる」とするものです(※4)。
老後をどのように過ごすのかによっても必要な資金の額は変わってきますが、老後の生活に不安を持つ人は少なくありません。前出の生命保険文化センターの調査では、老後の生活について「不安感あり」と回答した人の割合が84.4%に達します。