一方でファミレスについては、もともと店内で食事するシーンが圧倒的に多いことから、「テイクアウトもできることを最近知った」とする声がしばしば見受けられる。
デリバリー・テイクアウトの可能店舗を幅広く検索して探そうとする人はいるだろうが、「デリバリーするならこの店、テイクアウトならあの店」といったイメージのもと、普段通りの思考回路で牛丼店やマクドナルドを利用している人も多いと思われる。
昨今では、そういった利用者の頭に従来から根付いているイメージが、そのまま集客のカギになっていると考える。
ファミレス株は2~3割下落 マクドナルドは2019年末終値を上回る
このような事情は株価にもある程度反映されている。新型コロナウイルス感染拡大が大きく意識される前の2019年年末の株価と現在の株価について見ていこう。
すかいらーくHDの株価は、2019年末終値は2135円であったのが、7月22日時点で終値は1638円。23%下落。
サイゼリヤは2019年末には2663円であったが、7月22日時点の終値は1831円と、31%下落となっている。
松屋フーズHDは2019年末の株価は4530円に対して、7月22日時点の終値で3580円と、21%下落。
ゼンショーHDの2019年年末の株価は2469円であったのが、7月22日時点での終値は2102円となっており、15%下落と下落幅はやや控えめ。
マクドナルドに至っては2019年末と現在の比較では小幅なプラスとなっている。2019年末に5240円であったのが、7月22日時点の終値は5580円となっている。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03