急増する「死後離婚」

では、「姻族関係終了届」はどれくらい出されているのでしょうか。法務省の「戸籍統計 統計表」より、その推移をみていきましょう。

「姻族関係終了届」届け出件数の推移

  • 1998年度…1629件
  • 1999年度…1824件
  • 2000年度…1797件
  • 2001年度…1834件
  • 2002年度…1769件
  • 2003年度…1799件
  • 2004年度…1793件
  • 2005年度…1772件
  • 2006年度…1854件
  • 2007年度…1832件
  • 2008年度…1830件
  • 2009年度…1823件
  • 2010年度…1911件
  • 2011年度…1975件
  • 2012年度…2213件
  • 2013年度…2167件
  • 2014年度…2202件
  • 2015年度…2783件
  • 2016年度…4032件
  • 2017年度…4895件
  • 2018年度…4124件

(参考:「種類別 届出事件数」戸籍統計 統計表 法務省)

1998年以降ゆっくりと増え、2000件前後で推移していましたが、2016年に4000件を突破。2008年~2018年の10年間だけに注目すると約2.3倍に増えていることになりますね。

決断に迷う人も・・・

さて、「姻族関係終了届」の存在を知ったとき、A子さんの心は揺れました。

「義実家との関係は今すぐにでも解消したい、でも、これを子どもたちが知ったらどんな気持ちになるかしら・・・」

結果的に、葬儀で起こった光景を見ていた子どもたちが「お母さんの気持ちがそれで落ち着くなら良いと思う」と背中を押してくれたことで、彼女は義実家との関係を終了させることを決めました。