「1億円」老後に必要でも、普通のサラリーマンなら大丈夫!?

長生きと並んで怖いのが、インフレです。日本人の多くは老後の蓄えのほとんどを銀行預金で持っているので、インフレが来て銀行預金が目減りしてしまったら大変です。したがって、資産の一部をインフレに強いドルや株などに分散投資しておくことも要検討でしょう。

最悪は長生きしている間にインフレが来ることですね。その意味でも、公的年金は非常に心強い存在です。どれだけ長生きしても最後までしっかり払ってくれますし、インフレが来れば原則としてその分だけ支給額が増えるということです。長生きとインフレのリスクに非常に強いのです。

長生きとインフレを恐れるという観点から、筆者は持ち家派です。老後、借家に住むとして、予想以上に長生きしている間にインフレで家賃が上がってしまうと、老後資金が底をついてしまうリスクが高いですから。

公的年金が減っていくリスクを心配している読者は多いでしょう。公的年金の基本は、現役世代が高齢者を支えるシステムなので、少子高齢化には弱いのです。そこで、少子高齢化が止まらなければ高齢者が受け取る年金が少しずつ減っていくことが予想されます。

もっとも、「年金が受け取れなくなる」といったことはないでしょうから、そのあたりも過度な懸念は不要です。支給額が多少減ったとしても、今の高齢者は元気ですから、70歳くらいまで働いて稼げば老後の生活は何とかなるはずです。

もちろん、事情があって働けない人や収入が少ない人もいるでしょうから、そうした人には政府の支援が必要でしょうが、普通のサラリーマンは何とかなる、ということはぜひ覚えておいてほしいと思います。

老後不安を煽って投資商品を売りつけよう、という業者も多いようなので、気をつけましょう。

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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