高齢化・核家族化が進むなか、終活の話題を耳にする機会が増えています。

私たちは、どんなタイミングで「自分自身の終活」について考え始めるのでしょうか。

身内の老いや死といったプライベートな経験、災害や感染症流行などの減少などをきっかけに、人生の整理や自分亡き後の家族の生活について意識し始めた、という人も多いかもしれませんね。

今回は、終活が注目されている背景や、元気なうちから備えておきたいことについて、考えていきましょう。

なぜ、今「終活」ブームなの?

終活をする人が増えた理由のひとつとして、高齢者だけで暮らす世帯が増加していることが挙げられるでしょう。

内閣府の調査(※1)によると65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、一人暮らし、もしくは夫婦のみで暮らしているという世帯は58.9%。全体の過半数を超えています。1980年の26.9%から、割合としては2倍以上に増えています。

さらに、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計(※2)によると、日本の全世帯に占める65歳以上の一人暮らしの人の割合は、2020年から2040年の間に、男性:15.5%→20.8%、女性:22.4%→24.5%のように増えていくと考えられています。

ひと昔前のように、「跡取りである長男の家族と同居している」というようなケースは、今後ますます減っていくと考えられるわけです。残りの人生に必要な「お金」や「健康」、そして自分亡き後の「葬儀」「相続」など、家族や周囲の人に迷惑をかけないための準備として、終活を始める人が増えている、ということなのでしょう。