噂は気にしなくて良い

「それでもコミュニティやら噂は面倒くさい」と感じる人はいると思います。どうすれば田舎移住をして、現地の文化に馴染むことができるのでしょうか。

「面倒なしがらみがなく、噂は立たないほうが良い」というのは確かに理想ではあります。しかし、人の口に戸は立てられぬといいます。思うに田舎へ移住するなら「噂は気にしない」という価値観へ転換する必要があると思います。

筆者は移住した直後、噂を面倒に感じていました。「昨日、◯へ家族で買い物に行っていましたよね?」などと従業員から言われるのも、なんだか監視されているように感じて煩わしく思っていました。東京のメディアからテレビやラジオの取材が来て、それに応じると翌日には近所中で噂になるのも面倒だと思っていた時期もあります。しかし、今では噂をされても一切気にしない体質へと変わりました。

そもそも、なぜ人の噂をするかというと、ゴシップとして消費するエンタメだからです。しかし、噂なんてネットの炎上などと同じで、時間が経てば人はすぐに忘れます。みんな他人のことより、日々の生活で忙しいですから、いつまでも1つの噂をしているわけではないのです。ですから「噂されるのが嫌だ」と気にすることをやめればいいのです。

田舎移住者は、人の評判を気にする価値観を変えた方が生きやすくなると思います。「都会育ちにとって、田舎移住は簡単じゃない」というのは都会育ちの価値観を変えずに田舎に移住しようとしているからです。

噂されるのが当たり前の環境に身を置けば、いつの間にかそれに適応して気にならなくなるものです。結論としては「都会育ちが田舎移住をするのは、その人が自分の価値観を変えられるかどうか次第」だと思うのです。

高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央