長い休みに実家に帰省し、1人暮らし、あるいは高齢者同士で暮らす親と会話をし、親のこれからについて不安を覚えた、という人もいたのではないでしょうか。
親御さまがまだ元気で健康であり、ご自身が判断能力のある状態であれば、「任意後見制度」を利用して、あらかじめ子供が後見人になる契約を結んだり、信頼できる専門家を探しておいたりすることが可能です。
そこで本記事では、一般社団法人全国銀行協会の読み物「教えて!くらしと銀行」に寄せられた質問と回答を紹介しつつ、「成年後見制度」について詳しく解説します。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
1. 【成年後見制度】成年後見制度には「法定後見」と「任意後見」がある
今回ご紹介するのは「教えて!くらしと銀行」に寄せられたのは以下のような質問でした。
質問「高齢で一人暮らしの親、資産管理が心配です」
「田舎で一人暮らしの母親は75歳。まだまだ元気とは言え、不安なのが認知症です。とくに資産があるわけではありませんが、貯蓄や土地家屋について、ちゃんと管理できているか、詐欺まがいの話に引っかかりはしないかと心配になってきます。遠方のため、同居はもちろん、頻繁に行き来することも難しいため、どうしたらいいものか……(女性/53歳)」
親御さんの将来に備える制度の中に「成年後見制度」というものがあります。
この制度には、大きく分けて2つの種類があります。
一般社団法人全国銀行協会のサイトでは、ファイナンシャル・プランナーからのアドバイスとして、種類、なり手、役割、費用についてわかりやすく解説されています。
1.1 「法定後見」と「任意後見」の違い
「成年後見制度」は、判断能力が不十分になった方を守る制度です。大きく分けて「法定後見」と「任意後見」という2つの種類があります。
法定後見制度:(判断能力が低下した「後」に利用) すでに認知症などで判断能力が衰えてしまった場合に、家庭裁判所が適切な支援者(後見人)を選びます。本人の意思で選ぶことができないため、法律(国)が決める仕組みです。
任意後見制度:(判断能力があるうちに契約) まだ元気で判断能力があるうちに、「将来、もしもの時はこの人にお願いしたい」という人を自分で決めて、あらかじめ契約を結んでおく仕組みです。
ポイントとなるのは、任意後見の場合、実際に支援が始まるときには、家庭裁判所が「任意後見監督人」を選びます。
任意後見監督人は、家庭裁判所に代わって任意後見人の業務を監督する役目を担います。
後見人が正しく仕事をしているかチェックすることで、親御さんの財産が不適切に使われないよう、客観的な視点でのチェックが可能になります。
