シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2020年6月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年7月6日に更新された、くら寿司の2020年6月既存店売上高は、対前年同月比97.4%でマイナス成長になりました。なお、速報時点では客数と客単価の内訳は開示されていません。

一方で全店売上高は102.1%となりプラス成長。全店は既存店より一足早くプラス成長に転じることになりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は10月決算)。

既存店売上高は今期8カ月を経過し、プラス成長3カ月・マイナス成長5カ月となりました。新型コロナウイルス問題の影響下、対前年同月比で3月84.5%、4月51.9%、5月80.0%、6月97.4%と推移しており、プラス成長まであと一歩の状態まで回復しています。

一方で全店売上高は2月まで4カ月プラス成長が継続の後、3月89.7%、4月54.7%、5月84.5%、6月102.1%となっています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2020年1月の高値5,880円を付けた後に下落する中で、2月からの株式市場全体の下落もあり、3月17日には3,370円に到達しました。その後はWボトムパターンを形成し、4月に安値3,145円を付けた後は上昇が続いており、現在は5,200円付近での取引が続いています。

新型コロナウイルス問題を受け3月以降マイナス成長が続きましたが、6月は全店売上高がプラス成長を回復しました。既存店売上高はマイナス成長ながら対前年同月比90%台まで回復しており、7月は両者がプラス成長となるのか注目されます。

くら寿司の過去1年の株価推移

参考資料:月別推移

LIMO編集部