新型コロナ不況で銀行が赤字になると、貸し渋りをする可能性がある、と筆者(塚崎公義)は考えています。

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新型コロナ不況の深刻化にともなって、金融危機の発生を心配する人が増え始めているようです。そこで、リスクシナリオとして金融危機を考えるシリーズを記すことにしました。第4回の今回は、銀行の貸し渋りについてです。

バブル崩壊後の金融危機時、銀行は貸し渋りをした

90年代の金融危機はバブル崩壊がもたらしたものでしたが、その際に多くの銀行が貸し渋りをしたことで、多くの中小企業が苦境に陥ったり倒産したりしました。

ちなみに貸し渋りというのは、借り手に何の問題もないのに銀行が融資を渋ることです。たとえば、住宅ローンを申し込んでも断られる場合などです。

さらに問題なのは、貸し剥がしとも呼ばれるケースでしょう。銀行の融資は期限が定められているので、途中で返済を求めてくることは稀でしょうが、事実上の中途返済ということは頻繁に起きているようです。