2019年に金融庁の報告書(※1)により、「老後2,000万円問題」が大きな話題となりました。公的年金以外に2,000万円が不足するという試算ですが、そもそも年金はいくらもらえるのでしょうか。
55歳の人の予想年金額や、老後に向けたリスクマネジメントについて考えていきましょう。
【参照】
(※1)「金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書の公表について」金融庁
年金額は日本の経済成長により変動する
年金額は、日本経済の状況により変動があります。国民年金の場合、満額納付者の場合で、
2019年度:月額6万5,008円
2020年度:月額6万5,141円
このように1年間だけでも0.2%の変動があることが分かります。
現在の厚生年金加入世帯の「モデル年金額」例
サラリーマンなどの厚生年金に加入している世帯の受給額については、厚生労働省から「モデル年金額」として夫婦二人世帯の老齢年金が例示されています。
夫:厚生年金に加入。男子の平均的な賃金で40年間就業(厚生年金・国民年金)
妻:40年間専業主婦(国民年金)
このような世帯(夫婦二人分)の受給額は、
2019年度:22万266円
2020年度:22万724円
となり、同様に0.2%の変動があります。また、この厚生年金受給例はモデル世帯のケースですが、自営業など国民年金のみの世帯(夫婦二人分で月額約13万円の受給)と比較すると大きな開きがあることが分かります。