その一方で、小学生のコースは休校として月謝を返金した塾もありました。本人は喜んではいたものの、お母さんは落胆して「学校が休みで勉強する機会が減少しているのに塾まで休みだと学習面の遅れが不安」とこぼしていました。

生まれた時からインターネットがある今の子供達にとって、オンライン授業には抵抗感がありません。そのため、月謝を返金されるよりはインターネットを活用して勉強する環境を提供してほしいと期待する親は、今回のコロナ禍で格段に増えたのではないでしょうか。

塾や教室を選ぶ際の新たな検討ポイント

日本は比較的落ち着いた状況ですが、海外ではまだまだ猛威をふるう新型コロナウイルス。第2波、第3波が危惧され再度休校となる可能性もある中、こうした現実を踏まえて習い事を選ぶ必要があります。

習い事を選ぶ際には、緊急時の授業・レッスンの代替の有無や月謝返金が可能なのか確認といった新たな検討ポイントが加わったといっていいでしょう。運営側も、緊急時の対応に関する説明を曖昧にしていると、新規入会者の獲得が難しくなるなるかもしれません。

コロナ禍によって新しい生活様式が提案されていますが、習い事に関しても今までより慎重に、多角的な視点をもって選ぶ時代に突入するのではないでしょうか。

中山 まち子