頑張りの方向を変える

夫婦間でのモラハラは物理的な距離をとることが難しいため、対処には苦労します。まずはいくら否定されても、頑張ることをやめるというのも一つでしょう。頑張れば頑張るほど心身ともに疲弊し、それでもダメだと否定されることが少なくないからです。

その頑張りを、「実家などに帰る」「行政に相談する」という頑張りに転換するのが良いでしょう。どちらもハードルが高いように思えますが、それは初めだけ。勇気をもって一回相談してみると、次からも相談しやすくなります。

身内への相談だと、年代や人によっては「女が我慢するもの」といわれてしまうこともあります。誰に相談するかは、よく考えることが重要。行政への相談の方が、具体的な対応策なども教えてもらえるのでよりよいでしょう。

モラハラ被害者は、頑張ることができる力を持っています。その頑張りを違う方向に向けると、打開策が見えてくるでしょう。

永山京子