「普段はテレビも見ないし、ソファーに座ってくつろぐ時間もないくらい、家の中では動き回って家事や育児をしています。それでも怒られるのは、要領が悪いのか、女子力が低いのか…?

そう思い、料理の本を5冊購入しました。和食の基本から、美味しいおつまみの本まで。丁寧な暮らし系の雑誌も購入し、時短でできる掃除についても研究。それでも夫は怒ります。いつまでたっても家事ができないって」。

Kさん宅は共働きですが、Kさんの仕事についても「つまらない仕事だな。お前は会社でもいなくていい存在だ」などと否定されるといいます。

モラハラ被害者が抱える「頑張り過ぎる病」

否定されても、頑張ってしまう……。以前モラハラをする男性と付き合っていた筆者は、Kさんの思考と行動について理解できるところがありました。

ダメ出しをされると「自分が悪い」と思い、さらに努力を重ね続ける。明らかにキャパ―オーバーでなのに、それでもさらに頑張り続ける。「自分が頑張れば何とかなる」と信じ込んでいるのです。

しかし一般的には、Kさんの夫のような発言が出た時点で「この人はおかしい」と思う人が大半でしょう。筆者がモラハラをしていた彼と別れて気付いたのは、この違い。

モラハラ発言を聞いて「おかしい」と思うか、「もっと頑張ろう」と思うかで、道が分かれるのです。