交際費
「上の子が公立中学に通っていたときは、ジーンズなどのラフな服装で保護者会に出ていましたが、私立の場合はそうはいきませんね。母親が学校に行くための洋服を買わねばならず、結構な出費になりました。」
「休日に友だちと遊びに行くのにも、交通費やら外食費が必要となることが多く、おこづかいをアップせざるを得なくなりました」
「PTAの集まりのあと、“それなりのお店”でお食事をするというルールがあるようです。公立の小学校では、教室でペットボトルのお茶を飲みながら茶話会をする、というスタイルでしたのでとても驚きました。毎回結構な出費になるのですが、情報収集もかねて、毎回参加してしまいます」
いずれのエピソードからも、受験生向けの学校案内には書かれていない、予想外の“必要経費”が結構かかっていることがうかがえます。「ウチはウチ、ヨソはヨソ」と言える出費もありそうな気もしますが、学校納入金だけでギリギリになってしまいそう・・・という場合には、家計全体の引き締めや「本当に私立に通いきれるのかどうか」自体の見直しが必要かもしれませんね。
まとめにかえて
ステイホーム期間を通じて、子どもの教育についてじっくり考える時間が増えた、というご家庭は多かったことでしょう。オンライン授業などにみられる休校中の学習方法については公立・私立の別を問わず、学校や地域での格差が大きかったという声が多く聞かれました。家庭の教育方針やお子さんの性格に合う学校を考えたときに、「もしや私立かな?」と思い始めたら、費用面での準備だけは早めに始められることを強くおすすめします。
【参考】
(※1)「令和元年度学校基本調査(確定値)の公表について」文部科学省
(※2)「学校数の推移」「生徒等数の推移」一般財団法人日本私学教育研究所
(※3)「学校基本調査 令和元年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校《報告書掲載集計》 学校調査・学校通信教育調査(高等学校) 中学校」文部科学省
「令和2年度 都内私立中学の学費の状況」東京都
池上 翠