データに見る『役職別の女性の給料はどのぐらい?』

では次に、厚生労働省が公表している「令和元年(2019年)賃金構造基本統計調査」より、「役職別にみた賃金(月額)」をみてみましょう。
※ここでいう「給与」とは、「労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額をいう。手取り額でなく、所得税、社会保険料などを控除する前の額」としています。また「基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などが含まれるほか、超過労働給与額も含まれる」となっています。
※調査対象は、
・企業全体の常用労働者が100人以上の企業
・その企業に属する雇用期間の定めのない常用労働者
となっています。

(年収をはかる目安として、カッコ内に×12とした値を入れています)

男性

  • 部長級:66万6800円(800万1600円)
  • 課長級:53万2000円(638万4000円)
  • 係長級:40万5400円(486万4800円)
  • 非役職者:31万4000円(376万8000円)

女性

  • 部長級:61万5800円(738万9600円)
  • 課長級:47万5600円(570万7200円)
  • 係長級:35万1500円(421万8000円)
  • 非役職者:26万100円(312万1200円)

女性で『部長』級の肩書がついても、単純計算での年収は730万円強。やはり「年収1000万円」のハードルはなかなか高いようです。

参考までに、女性で部長や課長になる人の割合もみてみましょう。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している『ユースフル労働統計2019』によれば、「役職者のうち何割が女性か」という点に着目してみると、2018年度の部長級の役職に占める女性の割合は、6.6%、課長級は11.2%となっています。

女性で高い役職がつくというだけでも、かなり厳しい競争を勝ち抜いてきたということが、うかがえますね。