非正規雇用者数と共働き家庭割合の割合
総務省統計局の「労働力調査」によると、2020年(令和2年)4月の非正規の職員・従業員数は2019万人で、正規の職員・従業員数は3563万人です。これを男女別で見てみると、
- 男性…正規2359万人(78.7%):非正規640万人(21.3%)
- 女性…正規1204万人(46.6%):非正規1379万人(53.4%)
このように女性は非正規雇用が過半数となっていることが分かります。また、独立行政法人労働政策研究・研修機構の共働き世帯に関する調査によると、2019年現在、専業主婦世帯は575万、共働き世帯が1245万世帯となっています。女性の非正規雇用の多さには、共働き家庭の増加が関わっているのかもしれません。
1980年代、専業主婦の世帯は約1000万~1100万世帯、一方の共働き世帯は約600万~700万世帯でした。この割合は1990年代に入ると逆転し、現在では共働きの家庭が専業主婦家庭の2倍以上となっています。正規雇用で働くことが難しい状況の女性だけでなく、男性にとっても、非正規雇用をめぐる諸問題は共通しています。非正規雇用を選択する事情は人それぞれ。しかし、いったん非正規になると、その後は勤続年数が昇給や賞与に反映される機会が極めて少なくなる可能性があるでしょう。