「投資で失敗しやすい人」2つの典型例
ここで、投資で損をしやすい人によくみられる行動パターンを2つご紹介します。
「マイルール」が定まっていない
「保有資産の一部だけ」とはいえ、あらかじめルールを決めずに漠然と投資を行うことはおすすめできません。これは、株、投資信託、FX、いずれの商品の場合でも同じです。
「前日比〇%下落したら損切りする」といった具体的なトレードに関するものもあれば、「〇万円以内で投資する」「2つ以上の地域と3つ以上の商品に分散投資する」といった資金管理やポートフォリオに関するルールもあります。これらのルールを定めず感覚でトレードを続けてもなかなか経験値が上がらず、同じ間違いを繰り返すことになります。特に投資ビギナーは、“損切りのルール”だけでもしっかり決めておくことをおすすめします。
価格が下落していても、「少し様子を見れていれば、また値が持ち直すのでは?」という期待感から、手つかずのままになっているケースがよくみられます。含み損を確定するのは勇気がいりますが、損切りをして戻ってきたお金を、他で活用するという発想を持つことをおすすめします。損が出ている金融商品をダラダラ持ち続け、“塩漬け”にすることは、お金を生かす機会を自ら放棄しているともいえます。
「ハイリスク・ハイリターン」の儲けバナシに乗る
相場の世界では「リスクを取らないと勝つこともない」といわれます。大きく賭けないと大きく儲からない、ということです。このような言葉を口にするプロのトレーダーや機関投資家、ファンドマネージャーなどの予想や相場感、ましてや「1年で3倍になる△□投資法!」のようなギャンブル性の高いうたい文句に乗っかってはいけません。短期間で大金を失うことにつながりかねないからです。
そこで重要となるのが、現実的な目標設定です。そのためには、「1年で○倍」などを目指したり、信用取引(※)を前提にしたりするような大きなリスクを強いられる投資は避けたほうがよいでしょう。
(※)信用取引:証券会社に一定以上の担保を預け、証券会社から売買に必要な現金や株式を借りて行う取引のこと。(松井証券ホームページ参考)