このように、受け取る年金が減ってしまうのなら、働く量を抑えようと考えることもあるでしょう。特にこの傾向は、28万円と減額の基準が低い65歳未満の人に多いようです。

ただし、定年延長などで65歳まで勤める人が増加しているため、2022年4月から65歳未満の基準額も65歳以上と同様に47万円に変更されることになりました(2020年5月29日に成立した年金改革法による)。これで仕事をセーブしなくて済む人が増えることが期待されます。

おわりに

人生100年時代と言われる一方、公的年金に対する不安が増している今の時代、「60歳や65歳で定年を迎えるには早い」「経済的なことを考えるとできるだけ働く期間を長くしたい」と思う人は少なくないでしょう。

少子化で労働人口が減りつつある日本では、自分のためにも、社会のためにもシニアが長く働くことが求められるのかもしれません。

LIMO編集部