このように、受け取る年金が減ってしまうのなら、働く量を抑えようと考えることもあるでしょう。特にこの傾向は、28万円と減額の基準が低い65歳未満の人に多いようです。
ただし、定年延長などで65歳まで勤める人が増加しているため、2022年4月から65歳未満の基準額も65歳以上と同様に47万円に変更されることになりました(2020年5月29日に成立した年金改革法による)。これで仕事をセーブしなくて済む人が増えることが期待されます。
おわりに
人生100年時代と言われる一方、公的年金に対する不安が増している今の時代、「60歳や65歳で定年を迎えるには早い」「経済的なことを考えるとできるだけ働く期間を長くしたい」と思う人は少なくないでしょう。
少子化で労働人口が減りつつある日本では、自分のためにも、社会のためにもシニアが長く働くことが求められるのかもしれません。
LIMO編集部
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LIMO編集部は、経済や金融、資産運用等をテーマとし、金融機関勤務経験者の編集者が中心となり、情報発信を行っています。またメディア経験者の編集者がキャリア、トラベル、SDGs、ショッピング、SNSなどについて話題となっているニュースの背景を解説しています。当編集部はファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社・メガバンク・信託銀行にて資産運用アドバイザー、調査会社アナリスト、ファッション誌編集長、地方自治体職員等の経験者で構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ49年(589か月)で、メンバーが勤務していた金融機関は、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、日興証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、日本生命、フィデリティ投信などがある。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFP等の資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。株式会社モニクルリサーチが運営(最新更新日:2024年9月30日)。