救急患者を受け入れられる病院は一握り

日本には多くの病院がありますが、救急患者を受け入れる病院には種類があります。

・入院を必要としない急病患者を診る一次救急
・入院を必要とする中・重症患者を診る二次救急
・集中治療室(ICU)などで診る必要がある重傷・重篤な患者を受け入れる三次救急

三次救急の数は日本全国でもそれほど多くありません。
この中で、COVID-19患者を受け入れる病院の多くは、三次救急にあたる病院です。それらの病院が救急患者を受け入れられなくなるとどうなるか?

入院する病院が他にあったとしても、遠くの病院へ行かなければならない…といった状況に陥ります。しかし、一刻を争う救急患者を遠くの病院に運ぶことは、それだけ死亡リスクがあがることになります。

医療従事者の不足

医療従事者の不足も叫ばれています。特に看護師は各都道府県や日本看護協会が職場復帰を呼びかけていました。

この記事でもあるように、多くの看護学部が新設されており、看護師の数は増えてきています。しかし、看護師が不足している現実があります。これはなぜなのでしょうか。

一つとして、看護師の数は増えているが、高齢社会に伴う介護施設の増加や在宅看護の需要が高まっており、病院以外で働く看護師が増えていること。

そして、今回のCOVID-19の影響が顕著に出ているのが、高度な医療を提供するには、人員も必要になるということです。

今回の騒ぎで一躍有名となったECMO(体外式膜型人工肺)ですが、高度な24時間体制の管理がいるほか、感染予防による防護具の着脱などを考えると人手が倍近く必要になると言われています(※2)。