「結果として、2人が大学を卒業する頃に貯蓄はほぼゼロになった。またここから老後資金のために貯金し直さなければいけないのは大変。今後は年金が減るかもしれないと思うと、どうしたらいいのか悩むし怖い。娘はそんな私たち夫婦の懐具合を察しているのか、『仕送りが必要になったら言ってね』と言ってくる」とため息をつくAさん。

「私たちももう50代半ば。夫の定年まであと10年もないし、これから収入が増える見込みもなく、退職金も出るのかどうか。できるだけ迷惑はかけたくないけれど、娘や息子に頼らなければならなくなるんじゃないかと不安…」と教えてくれました。

おわりに

Aさん夫婦の話のように、50代になってから老後資金を貯め始めるとなるとたしかに不安を感じるでしょう。教育費については経済力に合わせた選択をし、子どもともよく話し合うことが必要かもしれません。

参考資料
家計調査報告(家計収支編)2019年」(総務省統計局)
平成30年 簡易生命表」(厚生労働省)
平成30年度 子供の学習費調査」(文部科学省)
令和元年度 教育費負担の実態調査結果」(日本政策金融公庫)

大塚 ちえ