また、65歳の年金受給開始後から2018年の平均寿命である男性81歳、女性87歳(厚生労働省 簡易生命表による)まで生きるとすると、男性は16年間、女性は22年間になります。そのため、先述の1カ月あたり不足分をもとに計算すると、
男性 33,270円×12カ月×16年間≒639万円
女性 33,270円×12カ月×22年間≒878万円
となり、夫婦ともに平均寿命まで生きるとしたら639万円+878万円=1,517万円が必要となります。
つまり、60歳定年で65歳まで社会保障給付がなく収入がゼロという場合に必要な1,626万円と、65歳から夫婦が平均寿命まで生きた場合の1,517万円を足して、3,143万円程度が必要となる計算になります。
定年年齢や年金の受給開始年齢など、さまざまな条件によって必要金額は変わってきますので参考値でしかありませんが、世間一般で言われる夫婦で3,000万円(1人の場合2000万円)というのは、こうした計算によるとある程度妥当なものと言えそうです。
ただ、高齢になると病気やケガも増えますし、生活水準をどれだけ下げるかにもよりますので、3,000万円では少し心もとないと感じられる方もいるでしょう。
教育費の目安
教育費については、文部科学省の「平成30年度 子供の学習費調査」(小学校〜高等学校)と日本政策金融公庫の「令和元年度 教育費負担の実態調査」(大学)によると、1年間の必要額は以下のようになります。