60歳代で自身の直近1年間の家計運営について「思ったより家計運営は苦しかった」と評価した世帯が、49.5%と、およそ半数の世帯となっています。

他の世代を見てみますと、40歳代は54.2%、50歳代は49.8%が同様の回答です。60歳代になったからといって家計運営のゆとりの度合いは、はたらく世代とあまり変わらないという結果が出ています。

ちなみに60歳代で「思ったよりゆとりのある家計運営ができた」と回答したのはわずか5.5%で、ほとんどの世帯でゆとりがあるとはいえない、そんな評価をしています。

60歳代でも生活にゆとりが持てない理由

「せっかく退職金が入ったけど、あまり喜んではいられないのよね。」そんな声が聞こえてきそうな結果となっていますが、これはどうしてでしょうか。

ここで、生命保険文化センターが行った意識調査を見てみますと、「夫婦2人でゆとりある老後生活を送るための生活費」の金額の平均値は、36.1万円という結果が出ています。

一方で夫婦2人の毎月の年金収入は、世帯にもよりますが、夫が会社員で40年就業し、妻がその期間すべて専業主婦だった世帯の給付水準がおよそ21万円とすると、毎月約15万円不足する計算になります。