リモートワークではなく自宅待機の夫

Kさんのご主人はサラリーマンです。今回、周囲が次々とリモートワークになっていく中、ご主人の会社は表向きリモートワークといいつつも、実際は自宅待機という状態でした。

「夫の業務は家に持ち帰ることのできない仕事です。設備がないと働けないらしく、夫は子供たちと遊んでばかり。確かに子守をしてくれるのは助かるのですが、周りのご主人はみんなお仕事を継続しているのに。思わず『何もしないのに、今月お給料もらえるの?』と確認してしまいました。夫の話だと給与は普段通り支給、有給なども特に減らされないというのですが、出勤していなので当たり前のようにスケジュールは遅れているそう。

そうすれば利益も落ちて会社も今までのようにもつかわかりません。『もし潰れたらどうするの?キャリアを活かせそうな業界はあるの?』と不安なあまり夫を問い詰めてしまいました。『そんなことはわからない。とりあえずいけないんだからいるしかないだろう』という夫にイライラが募り『子供と遊んでくれなくていいから!会社が潰れても大丈夫なように何か資格の勉強でもしてよ!』と叫んでしまいました。」

長引く自粛で気持ちがふさぎ込んでいたというKさん。先が見えないのはご主人も同じなことに気が付き、きつく当たってしまったことを謝ったそうです。するとご主人は、喧嘩のあと調べたという他の会社に移った場合に活かせそうな自身の持つ資格の説明、万が一の時の補償や貯蓄などについて話をしてくれました。少々金銭的に苦労することがあっても、家族のために頑張ると誓ってくれたそうです。

「自分は専業主婦でもし夫の会社に何かあったらということばかり考えてしまっていましたが、夫の話を聞き少し落ち着くことができました。私は『このまま平時のように生きること』ばかり追い求めていたんだと思います。でも、生きてさえいれば家族で力を合わせいくらだって乗り切ることができるんですよね。もう前と同じ世の中には戻れない。それなら自分たちが変わっていくしかない。今は、感染が広がる中社員を無理に出勤させない会社に文句をいうのではなく、夫を守ってくれる会社に感謝しなければという気持ちです」