コロナ自粛要請の大胆な緩和を望む理由〜倒産・失業急増から始まる悪循環

感染症と同様に、不況も放置すると加速度的に悪化するので、「先に感染症を封じ込めてから景気のことは考える」というのは危険だ、と筆者(塚崎公義)は考えています。

新型コロナの徹底封じ込めを主張する人は加速度的悪化を根拠としている

新型コロナなどの感染症は、放置していると感染者数が1人から2人、4人、8人と加速度的に増えて行きかねません。さらには、感染が一定以上に広がると医療機関のキャパシティを超えて悲惨な状況に陥ります。

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そこで、初期段階で徹底的に封じ込めることが望ましいわけで、厳しい外出自粛などが要請されているわけです。

早期に封じ込めることが望ましい、というところまでは、筆者も全く賛成なのですが、「感染症対策を最優先して、景気対策は後からゆっくりやれば良い」という主張には賛成しかねます。

景気に関しても感染症と同様に、放置すると不況が加速度的に深刻化していく、ということが言えますし、ある程度以上に不況が深刻になると金融危機といった悲惨なことが起きかねませんから。

政府にはぜひ、感染症の専門家だけではなく、経済関係者の話もよく聞いて、バランスのとれた判断をお願いしたいと思います。専門家会議に経済の専門家も参加させる、という政府の方針が報道されています。ぜひ、実現してほしいものです。

筆者は感染症に詳しくありませんが、とりあえず新規感染者数は落ち着いているようなので、緊急事態宣言の早期終了、それが難しくても自粛要請の大胆な緩和が望まれます。感染が再拡大したら再度緊急事態宣言を出せば良いのですから、とりあえず経済の回復に取り組んでほしいですね。

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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