金融庁レポートで話題となった「老後2000万円問題」からはや1年。新型コロナウイルス拡大の影響で多くの人たちの生活が変わりました。コロナ時代に突入し、米国の失業率も大きく上昇。そうした大失業時代の国内への影響も懸念されます。
現在、リモートワークなども多くの方が経験され、就業環境も大きく変わりつつあります。その中で、老後のお金の心配だけではなく、現在のお金も心配という方も多いのではないでしょうか。
他人の預貯金や金融資産が分かる公開情報とは何か
「お金の話は友人や知人だけではなく、親族の間でもしにくいもの」というのは皆さん同じかと思います。したがって、自分が持っている金融資産がどの程度なのかを計りかねているという方も多いでしょう。
一方で、「他の人の財布の中身はやはり知りたい」というのは誰しも同じでしょう。
でも、「そんな情報どこにあるのか」とお感じの方もいるかと思います。そうした際に役立つのが、官公庁が発表している統計資料です。
そこで、今回は総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2018年(二人以上の世帯)―」をもとに、みんながどのくらいの貯金を持っているのかについて見ていきましょう。
60代の預貯金の平均額はなんと!
60代といえば、すでに定年を迎えている方も多いのではないでしょうか。
定年する際には、退職金を手にする方もいて、ぐっと預貯金の水準が増えるという方もいるでしょう。
早速、60代の預貯金の平均額を見ていきましょう。
60代(60~69歳)の預貯金の平均額は「1505万円」です。
このように大きく1000万円を超えています。それも、1500万円越えと、どちらかといえば2000万円寄りです。
その1500万円の内訳も見ていきましょう。
専門的な用語になりますが、以下の通りです。
- 「通貨性預貯金」が564万円
- 「定期性預貯金」が941万円
いわゆる定期預貯金にお金を預けている金額の方が普通預貯金に預けている金額より多いことが分かります。
しかし、60代の貯蓄は預貯金ばかりではありません。それ以外の金融資産もあります。
貯蓄は預貯金だけとお考え方も多いですが、定義上はそれ以外の金融資産も含みます。ただし、不動産は含みません。
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60歳代の貯蓄の合計は結局いくら
60代はそれ以外の金融資産も持っています。
それ以外を上げると以下の通りです。
- 生命保険など:500万円
- 有価証券:295万円
預貯金以外に、800万円近くの金融資産を持っています。
したがって、60代の貯蓄を構成する資産の平均金額は以下の通りです。
- 預貯金の平均:1505万円
- 預貯金以外の金融資産:795万円
合計金額は、約2300万円となります。
貯蓄の平均が2000万円越えということになり、現役世代から比べると羨ましい限りです。
60代の負債の額も見ておきましょう
現預金はあっても負債、借入があれば意味がないという厳しい指摘をする人もいます。
あらためて、負債の額も確認しておきましょう。
- 60代(60~69歳)の負債の平均額:207万円
30代、40代では負債が平均で1000万円を超えています。
しかし、60代になると住宅ローンを返し終わるためか、大きく負債の金額が減少します。もしかしたら子育ても終わっているかもしれません。
今の60代は逃げ切れる世代なのか
このように、現在の60代の貯蓄は負債を「ネット」しても2000万円を超えています。
「ネット」というのは、預貯金などの貯蓄から負債を差し引くことを意味します。
したがって、純貯蓄とも呼んでもいいでしょう。
「老後2000万円問題」とは言いながらも、こうなると、現在の60代は逃げ切れることができていいですねという話になります。
しかし、これはあくまでも平均値であるので、残念ながら全員が逃げ切れるということにはなりません。
参考資料
- 金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」
- 総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2018年(二人以上の世帯)―」
- 「老後に2000万円貯蓄でも足りない!誰も口にしない理由と背景」
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マネー編集部貯蓄班