政府は「納税期限の無条件猶予」で中小企業の資金繰り支援を

給付に条件をつけると時間がかかる

「収入が減っている人には資金繰りの支援をします」といった対策は、政府も実施しているようです。納税猶予の制度もあるようですが、制度があることを知らない人も多いでしょう。

制度を知っていても申請書の書き方が面倒で、しかも「収入が減っているか否か確認してから給付するので、しばらく時間がかかります」と言われることも多いようです。

そんな問題点を一気に解決するのが「条件を付けずに全員に金を貸す」ことです。しかも、資金を振り込むのではなく、「納付を待ってあげることで実質的に金を貸す」のです。

納付期限を待つだけですから、手間はかかりません。申請書を提出する必要もありませんし、全員に貸すので収入が減っているか否かを調べる必要もありません。

貸すだけで、返してもらうわけですから、財政収支は悪化しません。今年納められるはずだった税金等が来年納められる、というだけのことですから。政府の資金繰りは苦しくなりますが、1年後満期の国債を発行すれば、ゼロ金利で資金調達できるでしょう。

資金繰りに困っていない人にも貸すことになりますが、そのためのコストがかからないならば、何も問題ないでしょう。資金繰りに困っていない人は納付期限前に払って来るかもしれませんが、それも別に良いでしょう。

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執筆者
塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。【近著】なんだ、そうなのか! 経済入門』『老後破産しないためのお金の教科書』『経済暴論: 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体』『一番わかりやすい日本経済入門』『日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由【雑誌寄稿等】Facebook、NewsPicks、アメブロ等にて適宜ご紹介