母はスマホを持ち始めて3年ほど。それまではガラケーを使っていましたが、こうしたチェーンメールを送ってきたのは今回が初めてのことでした。スマホを持ったことに加え、今は子育てがひと段落したことで気軽に連絡を取る知り合いが増えたことも要因の一つだと思いました。
母がこのチェーンメールの内容を信じ、「子どもに知らせなきゃ!」と送ってきたのは子を思うがゆえの善意であることを筆者はもちろん理解していました。
しかし、「これはデマだと思うよ。もう誰にも回さないほうがいい」とメールで伝えても、「デマかもしれないけれども、とりあえずこっちに戻ってきたら」と帰省を促すばかり。
電話やメールだけでなくテレビ電話で会話する
その時期、筆者の実家があるのはまだ感染者が出ていない数県のうちのひとつでした。母は連日の報道で「東京は危ない」、「東京が封鎖されたら買い占めが起こり、生活もできなくなるかもしれない」といった危機感が植え付けられてしまったのでしょう。
メールで必死に「帰省も危ないから、自分の家にとどまっているから大丈夫」と説明してみましたが、余計に心配させたり誤解が生じたりしていたので、筆者はすぐにテレビ電話をつなげて母と顔を合わせて会話することに。これが母が冷静になるうえでとても効果的でした。