回復の兆しが見られるが、マクロ経済状況は依然として厳しい

中国の政策当局は、新型コロナウイルスに起因するパンデミックに対して、金融システムの安定確保を目的とした金融緩和策、そして短期的および緊急のターゲットを絞った財政政策および信用政策を採ってきた。今後は、供給側の混乱が徐々に緩和される中で、需要を押し上げるための、より多くの政策支援が期待される。


全体として、封じ込め措置の緩和とマクロ政策対応の強化、そして迅速な業務再開により、3月は前月と比べ、経済活動の回復が見られる。ただし、経済成長はおそらく3月中も抑制され、1-3月期のマイナス成長は避けられないだろう。

4-6月期に経済成長が正常化し、また下半期に景気が一段と回復しても、1-3月期の大きなマイナス成長を埋め合わせることはできないかもしれない。加えて、今後、世界経済がリセッションに陥る可能性が高まっていることから、2020年通年の経済成長率は、2019年の6.2%から大幅に低下すると予想される。