中小企業の経済活動再開率ははるかに低い状況にあるが、それでも3月初旬の50%程度から3月25日現在では70%程度まで回復している。上海のようないくつかの主要都市では、再開率は既に90%を超えている。

しかしながら、部品調達問題、労働力不足、需要低迷により、一部の企業は通常の稼働率を大幅に下回っている。レストランや宿泊施設などのサービス部門では、事業再開率がはるかに低いことにも注意が必要である。

ほとんどの経済指標は未だ通常の水準をかなり下回っている(特に航空会社等の旅客数と消費者の支出額)。 3月21日に終わる週で見ると、30の主要都市での日次平均不動産販売(延床面積)は、急ピッチで回復しているものの、前年比ではなお45%低い水準にある。

輸送面では、多くの輸送手段を合わせた国内旅客の流れや(6つの主要都市の)地下鉄旅客数は依然として落ち込んでおり、前年の水準をはるかに下回る。航空旅客数について言えば、参照した週の国際線の座席利用率は、前年比で30%以上減少している(国内線は20%以上の減少)。

とはいえ、交通渋滞/遅延指数は過去数週間にわたって上昇傾向にあり、首都圏の主要都市ではほぼ正常化し、過去の水準を回復している。交通運輸部の発表では、中国の地方からの労働者の約80%が3月19日時点で復職し、さらに地方労働者のほぼ全員が4月上旬には復職すると予想されている。

さらに、卸売り食品価格は、物流の改善により、一時の高騰した水準からは下落している。また、2月16日の週以降、週次自動車販売は低水準から徐々に回復を見せている。中国汽車工業協会(CADA)の統計によると、3月17日までに、ディーラーレベルでショールーム訪問客数及び自動車販売高は通常水準のそれぞれ61%、57%まで回復している。

一方、映画興行収入は2月以降停滞したままで、回復の兆しはほとんど見られない。全体として、GDPの54%を占めるサービス業界は製造業界よりも大きな打撃を受け、正常化に時間がかかると見られる。