税と社会保険料の納付期限を1年延長する
企業は従業員から所得税等々の源泉徴収を行い、それを政府に納めます。企業自身が負担して納める分も当然あります。その納付を1年待ってあげることで、1年間の融資を受けたのと同様の効果が企業に生じます。自営業者についても同様です。
政府としては、何の手間もかけず、幅広い企業に資金繰りの支援をすることができるわけです。1年待てば2年分の税収等々が入るわけですから、支援によって財政赤字が膨らむことはありません。
条件をつけると審査に時間がかかってしまうので、条件をつけずに全員に対して待てば良いでしょう。税収等がなくても、国債を発行して資金繰りをつければ良いのですから、政府としては困りません。政府にとって、1年待つことのコストは非常に小さいのです。
昨年の申告所得の半分を融資する
昨年の申告所得は税務署に聞けばわかります。その半分を上限として融資をするのです。昨年の所得を実際より少なく申告した企業(自営業者を含む、以下同様)はあるでしょうが、多く申告した企業はないでしょうから、この制度を悪用して不正に融資を受けることはできないはずです。
金利を3%程度に設定すれば、資金繰りに困っている企業は借りるでしょうし、そうでない企業は借りないでしょう。「資金繰りに困っている企業に限り融資する」などという条件を付ける必要もありません。
中には資金繰り支援を受けても倒産する企業があるでしょうから、ある程度の貸し倒れは生じるでしょうが、それは仕方のないことです。貸し倒れを恐れて融資に慎重になり、倒産が増えることを考えれば、それはコストとして割り切りましょう。