新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大を受けて、株価は毎日乱高下しています。世界中で都市封鎖や外出禁止令が発動され、日本でも4月7日に緊急事態宣言が出されました。こうした混乱は長引くことが予想され、今後の経済の悪化は否めません。

もちろん健康が第一ではありますが、経済の停滞は生活の困窮にもつながります。先が見えない状況に不安を感じている方も多いかと思いますので、最悪の事態に備えて対策すべきことを考えてみましょう。

コロナショックで起きつつあること

今回のコロナウイルス感染症により、既に観光業・飲食業・航空業などが打撃を受けています。このまま消費が冷え込みめば、当然雇用も減ることになるでしょう。

既にハウステンボスでの派遣切りが報道され、自営業やフリーランスへの影響も多大なものになっています。また、企業業績が悪化すれば、サラリーマンの給与への影響も懸念されます。

資金繰りに悩む企業はすでに増加しており、金融庁が金融機関に実施した緊急調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた企業からの相談件数が、2月1日から3月19日の期間で計約21万2000件、緊急融資に関する中小企業から政府系金融機関への相談件数は1月末から4月1日の期間で計約30万件に上るといいます。

資金繰りが苦しい状況が続けば、最悪の場合、企業倒産という事態にもなりかねません。帝国データバンクと東京商工リサーチによると、4月1日夕時点での新型コロナウイルスの影響を受けた関連倒産は全国で31件となっています。

4月7日には、家計や中小企業への現金給付などを含む事業規模108兆円の緊急経済対策が閣議決定されましたが、既に広がっている不安をどこまで拭えるかは未知数です。