大人になったら「個性」を求められるのに…

学校生活が初めての子どもにしてみれば、「小学校ってそういうものなんだ」という程度の受け止めかもしれません。しかし、将来、社会に出て重視されるのはあなたにしかできないことって何ですか?」「あなただけの魅力とは?」ということ。独自性や個性について問われる機会や、それを武器としていかなければいけない局面が待ち構えているのです。

人としての基盤を作り上げる時期に、“みんな一緒”が当たり前の子どもたち。中学や高校へ行けば、ある程度自由になるのかもしれません。しかし、せっかく幼稚園や保育園で尊重してもらった「個」を、小学校へ上がっても大切にしてもらいたいと思うのが、親心ではないでしょうか。

たかが「持ち物」されど「持ち物」

実際に筆者のまわりでも、子どもが小学校へ上がるタイミングで持ち物の指定の多さに驚いている人は少なくありません。

たかが持ち物…と考える人もいるかもしれませんが、子どもが成長する過程で「自分は何が好きなのか」「どんなことをしたいのか」といったことに気づくには、毎日使う文具や着る物など身近なものから、好き・嫌い・どちらでもないといった自身の感覚を養っていくことも必要なことだと感じます。

“マニュアル通り”が嫌われるこの世の中で、未来ある小学生の「持ち物規制」はもっと深く考えていくべき問題なのではないか、と思う筆者なのでした。

川西 まあさ